ポップギャルの整備(11)　マニュアルチョーク化

　今日から年末年始の休みになりました。家でのんびりバイクいじりです。調子の悪いオートチョークを諦め、マニュアルチョークに改造しました。少し前から構想を練っていてホームセンターで部材を買ってあります。構造を理解する為、予備で購入してあったキャブを見ながら負圧式オートチョークの勉強をしておきました。

　オートチョークで検索すると色々出てきますね。知っている人には笑われそうですが今時の物は皆、電気式でプランジャーを上下させるようです。負圧でどうやってコントロールするのでしょうね。負圧式オートチョークもポップギャルが最初では無く、ベルーガやサリアンでも採用されていたようです。初代ジェンマやタクトのチョークはどうなっていたのだろうか？

(1)負圧式オートチョーク

　個人的に理解した結果です。間違ってたら御指摘ください。通常はバネ圧でプランジャが上がっていてチョークが掛かった状態（濃いガスが吸引される状態）ですが、エンジンが熱い場合は負圧がオートチョーク部分に伝わり、負圧と大気圧との差圧がバネ圧に打ち勝ってダイヤフラムを押し下げ、燃料供給をカットするようです。

バイメタルによるバルブ機構部の配管もパーツリストの絵の通りであっていたようです。キックしても Cの配管に負圧は伝わって来ませんでしたが Bには来ていました。(キャブから取り出した負圧がコックを経由してバルブまで伝わって来ます）

(2)オートチョークのカバーを開ける

　チョークを解除するためには負圧と大気圧の差圧で下図の赤矢印部を押す必要があるようですが、ダイヤフラムのシール性が完全かどうかは良く分かりません。穴や破れは無さそうですが、前回の相模川へのショートツーでちゃんと作動しなかったので、どこか漏れているのでしょう。

(3)マニュアルチョーク構想

特に難しくはありません。上の写真の下側に写っているダイヤフラムを取り外し、代わりにネジの先端でメカ的にプランジャを押し下げれば良さそうです。

プランジャはピッチの荒い細めのバネで持ち上げられています。

ネジで押し下げられるように蓋の部分に穴を開け、タップでM5のネジを切ってやりました。蝶ネジがフリーストップするように適当な圧縮バネを買ってきました。ホームセンターの店頭在庫から選ぼうとするとこれ以外に無い感じです。

ネジを組んでみます。蓋に写っている小さな穴は大気圧連通用のものですが、もう不要です。

とりあえず完成、緩めればチョークON、締め込めばチョークOFFになります。

(4)操作性の向上

上の写真の状態だとネジを強く締めてしまうとプランジャの先端にダメージを与えてしまいそうです。ストップする位置を何か他の物で決められるよう出来ないかと家のガラクタを物色したら、バネが内側に入りそうなSUSパイプがありました。プランジャの先端が底付きする前にネジがストップするように現物合わせした結果で、パイプの長さを11ｍｍにカットして取り付けました。パイプの中にはフリーストップ用のバネが入っています。