SUZUKI 負圧コック(GS650G)

お漏らしの可能性ある650Gのコックをばらしてみました。といっても実機のものでは無く、部品取りに購入したGS650Gガラクタセットの中にあったコックです。ゴム類はカチカチに固まってへばりついており外すのに苦労しました。勉強が主目的なので気楽にばらせます。

(1)負圧取り出し側を外した状態
 奥に金具のようなものが見えますが、PRI位置にするとコックで金具を押し、ガソリンの流路を開放するための機構でした。
イメージ 1

(2)ダイヤフラム
 押すとペコペコする感じなので板バネが入っているようです
イメージ 2

(3)コック側を外した状態
 コックは金具で爪に掛けるだけの簡単な構造です。
 奥の金具はPRI位置用のものです。変形させてしまってます。
イメージ 3

(4)ガソリンの流路
 豚の鼻のように見える2つの穴(左がON用, 右がRES用)
イメージ 4

(5)コック側の部品
 コック外周のゴムシールだけでなく、コック裏の圧縮バネでテーパーの付いたプラスチックの部品をコック本体に押し付けて密閉性を確保しているようです。
イメージ 9

コックとプラスチック部品は凹凸形状に寸法差が設けてあり逆付け出来ないようになっていました。
イメージ 10

(6)流路切り替え用プラスチック部品
 180度対向した位置に穴が2か所開いています。ON,RES用が大き目の穴、PRI用が小さめの穴になっています。流量を変える意図があるのかとも思いましたが、金型構造上の勾配でこうなっているでけかもしれません。
イメージ 5

(7)コック位置と流路の確認(タンク側から見た状態で写真を撮っています)
 ON位置では豚の鼻の左側の流路から流れて来たガソリンが、この大きい方の穴を通ってキャブに流れていくようになります。
イメージ 6

RES位置では90度向きがかわり、大き目の穴のほうが豚の鼻の右側からのガソリンをキャブ側へ流すことになります。
イメージ 7

PRI位置ではRESから180度回転しますので、小さい方の穴が豚の鼻の右側からガソリンをキャブへ流すようになります。
イメージ 8

(8)マニュアルコック
 古いヤマハ車のコックではコックを上下逆に付けるとPRI位置でOFFになるという情報をKennyさんのブログやClubXVの掲示板で知りましたが、SUZUKIのコックではそうはなりませんでした。古いヤマハのコックは、コックのレバー裏側にある凹流路で切り替えていたと思いますが、SUZUKIのものは円筒状(円錐形)の部品の側面に開いた穴で切り替えているからです。このプラスチック部品のPRI用の穴を塞いでやればマニュアルコック化できるはずです。

JB店長さんから教えて頂いた情報で、SUZUKI RGγのコックがマニュアルタイプで同形式ののようです。(リンク先は他の方の写真です)
コックごとγ用に交換しても良いのですが、SUZUKIのこのタイプは操作性が悪く非常に重いです。樹脂パーツと本体がテーパー面で密着している為だと思います。
同じくJB店長さんに教えていただいたヤマハ車のマニュアルコックにしようかなとも思いましたが、よく考える前に負圧コックの補修部品を海外のパーツ屋さんに発注してしまいました。(2000円+送料700円)しばらくは、これで様子を見てみます。